川原寺式の鐙瓦

瑞龍寺出土鐙瓦
鐙瓦寺の軒先を飾った瓦です。
 文様は、花弁の数は8枚で、それぞれが二つに分かれていることから、複弁八弁蓮華 文といいます。中房が大きく、中に蓮子が三重に置かれ、その数は内から1+5+9の配 置で合計15個あります。縁には三角形の文様が入っていますが、一枚置きに向きが異 なっており、これを面違鋸歯文(めんたがいきょしもん)といいます。
 瓦にはいくつかの様式がありますが、これは川原寺様式と呼ばれています。奈良の川 原寺で確認され、天武天皇との関りが指摘されています。
 この様式は東日本、特に美濃に多く、中でも中濃地区に典型的なものが目立ちます。こ の地域は、壬申の乱における功労者が多いことと無関係ではないでしょう。しかし、全て をそうとらえてよいのか、慎重な姿勢が求められます。
 なお、この瓦は昭和20年の岐阜空襲の時、岐阜の名士 牧野西洲氏の自宅とともに炎 上しました。今は褐色ですが、元は鼠色と栄一は記しています。御遺族の御理解により、 栄一が焼け跡から掘り出して保管したものです。
トップへ

戻る